今日の1冊

プロジェクト・マネジメント
プロジェクト・マネジメント
福沢 恒 著

今という閉塞した現状を乗り越える

本書で紹介される「プロジェクトマネジメント」とは3つのN「ナビゲータ」「ネットエネーブラー」「ネゴシエーター」をバランスよく駆使し期間限定の組織を構成し、「今という閉塞した現状を乗り越える」ために著わされている。
本書の特筆すべきところは、「人」という資源の重要性についてフォーカスしているところである。
プロジェクト計画が、現実をよく理解したうえでチャレンジングな計画を立てていること。メンバーが本来の作業に集中できるようテンプレートが充実していること、等の条件が揃わなければいけないし、本書でも具体例をあげて説明している。もちろん情報がきちんと周知徹底されること。これらは当然重要な要素ではある。でもその前にもっと大切なのは、全ては人が行い、作成し、連絡することを忘れてはいけない。
だからといって、精神論を掲げているわけではなく、筆者の経験を元にした具体的方法論を説明している。
そういう意味で本書を読んで参考にされるリーダーがいれば、それに従い共に働くメンバーも、きっと達成感のあるプロジェクトを完成させることができると確信した良書である。