アイデアのつくり方

アイデアのつくり方
アイデアのつくり方
Young James Webb
著者のヤング氏によれば、アイデアをつくる過程には、次の5段階があるという。
1.データ(資料)集め
2.データの咀嚼
3.データの組み合わせ
4.ユ-レカ(発見した!)の瞬間
5.アイデアのチェック
驚くほど薄くて読みやすいこの本は、要約してしまうとこの5段階にまとまられてしまう。それほどに単純で簡単な法則なのである。ただ、簡単な故に実践が難しい。これは極めて高度な心の訓練と地道な努力の結果生まれてくる手法だからである。
「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせである」と、いうヤング氏が到達した心理は驚くほどあたり前でありながら、実際に実行できている人はほとんどいないかも知れない。
ともすれば、段階4の「発見」のみに集中してしまう。その前過程であるデータ集めや組み合わせるというような一見地味で、時間のかかる作業をすっかり忘れている。そうしてアイデアの出てこない、使えないものしか出てこない自分の能力の無さを嘆いているばかりでは到底この5段階の習得はありえそうにも無い。やはり、「神は自らを助けるものを助ける」のである。
本書を手に取り「あっそうか」、と明日からでも実践できるひとは、すばらしいアイデアにあふれた人性を送れるに違いない